基礎知識 投資信託

投資信託には、繰上償還(くりあげしょうかん)というリスクがある

投資信託、特にNISAで投資信託をやっている方は、「投資信託を保有しているうちは、リスクが一切ない」と思い込んでいませんか?

投資信託は分散投資してるから、ノーリスクというわけではなく、運用が突然終了する「繰上償還(くりあげしょうかん)」というリスクがあります。

スポンサーリンク

繰上償還とは、投資信託の運用が突然終了すること

繰上償還とは、投資信託の運用が突然終了することです。

まずは、こちらの図をご覧ください。

繰上償還のイメージ

運用期間が、10年の有期の投資信託であれば、

  • 10年運用すると決められていた投資信託が3年で終了すること


無期限の投資信託であれば 、

  • 無期限で運用すると決められていた投資信託が10年で終了すること

をイメージしてください。

※NISAの対象商品は運用期限が、無期限である投資信託が大半です。

繰上償還で押さえておくべきポイントは3つ

繰上償還で押さえておくべきポイントは3つです。

押さえておくべきポイント
  • 運用終了時の評価額で資産が返却される
  • 繰上償還が起こる場合は、主に2つ
  • NISA枠の再利用はできない

繰上償還されると、運用終了時の評価額で資産が返却される

繰上償還された場合、運用終了時の評価額で、口数に応じた資産が返却されます。

証券会社のマイページから、いくら戻ってくるか確認しましょう。

なお、「戻ってくるお金がゼロになるのでは?」と思った人もいるかもしれませんが、評価額がゼロでない限りは、きちんとお金は戻ってきます。

が、ご想像の通り、大損する可能性は高いです。

繰上償還が起こる場合は、主に2つ

繰上償還が起こる場合について、大和証券投資信託委託株式会社の説明を引用します。

ファンドの運用資産が少なくなり効率の良い運用が難しくなった場合やファンドの投資目的を達成した場合などに、あらかじめ信託約款に定められた規定に基づき、信託期間の途中で運用を中止し、償還する(受益者(=ファンドの保有者)に受益権の口数に応じて信託財産を返還する)ことです。

繰上償還 / 大和証券投資信託委託株式会社」より引用

※ファンド≒投資信託の仕組み

上記の説明を、かみ砕いて説明すると

  • ファンドの保有資産が少なくなったとき
  • ファンドに何か不都合なことが起きたとき

に繰上償還が発生することがあります。

①ファンドの保有資産が少なくなったとき

繰上償還が起こりうる一つ目のパターンは、ファンドの保有資産が少なくなったときです。

まずは、こちらの図をご覧ください。

投資信託のイメージ

図は、投資信託の仕組みについて説明したものです。

投資信託というのは、投資家からお金を集めて、信託会社が代わりに投資するものです。

したがって、信託会社が投資家からお金を集めることができなくなれば、ファンドの運用ができなくなり、最終的には繰上償還となります。

投資信託のお金が集まらなくなる

※運用資金が少なくなるパターンは、人気のファンドであればほとんど起こりません。純資産総額が多いファンドを選びましょう。

②ファンドの運用に不都合なことが起きたとき

大和証券投資信託委託株式会社の説明では、「ファンドの投資目的を達成した場合」と、もっともらしい言葉で書かれてます。

が、要するに、運用に不都合なことが起きた時です。

■不都合なことの一例

  • ファンドの構成が、再販売が必要になるほど大きく変わる。
  • 信託会社が、ファンドの運用は儲からないと判断する。
  • 投資信託の売却が進み、ファンドの保有資産が少なくなる。

といったことが不都合なことの例です。

例えば、外国株式インデックスファンドであれば、IT企業への投資が25%程度あります。

  • アップル
  • フェイスブック
  • マイクロソフト

のような大企業の業績が軒並み悪ったり倒産すれば、繰上償還は起こりえます。

異議申し立てはあるが、運用継続になることは、めったにない

繰上償還に対しては、投資家が異議を申し立てることができます。

しかし、よほど不適切な運用の取りやめ方でない限りは

めったに継続となることはないでしょう。

繰上償還後に、NISA枠の再利用はできない

NISAと、つみたてNISAを利用していて繰上償還された場合(ほとんどの人が、当てはなるとは思います。)に、別のファンドに投資してもNISA枠の再利用はできません。

繰上償還で、評価額に基づいて払い戻された額を使って、別のファンドに投資したとすると、NISAの残りの枠を除いた運用益に、20.315%の税が課税されます。

繰上償還が発生した場合のNISAの買付例

繰上償還が発生した場合のNISAの買付例を一つ挙げます。

Aさんは、NISAで「Xインデックスファンド」に

  • 2020年に100万円

投資していて、繰上償還が発生して、70万円戻ってきたとします。

Aさんは「Xインデックスファンド」から、戻ってきた70万円すべてを「Yインデックスファンド」に、乗り換えることにしました。

繰上償還後のNISA枠のイメージ

「Yインデックスファンド」に投資したのは70万円ですが、NISAの年間の枠は120万円、Aさんは2020年に100万円、「Xインデックスファンド」を購入していいます。

したがって、Yインデックスファンドで非課税となるのは、

  • 120-100 = 20万円

70万円の投資額のうち、たったの20万円のみとなります。

※つみたてNISAは、年間の積立の上限枠は40万円です。

投資信託における繰上償還リスクのまとめ

繰上償還についてまとめると、下記の通りとなります。

ポイントをおさらいします。

押さえておくべきポイント
  • 運用終了時の評価額で資産が返却される
  • 繰上償還が起こる場合は、主に2つ
  • NISA枠の再利用はできない

ファンドの保有資産が豊富で運用実績があれば、繰上償還はめったに起こらないですが

覚えておくべきリスクでしょう。

投資信託の知識をさらに深めたいと思った方は、別の記事で基本的なことを解説しているので、よかったら読んでみてくださいね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました