株と投資信託の違いについて、解説します。
これから、投資を始めようとしている方や迷っている方は、
「投資信託ってなんだ?怪しそう…」
と考えているかもしれませんね。
しかし、
- 株と投資信託の違いを理解すること
- 余裕資金で投資をすること【最重要】
で、ミスマッチなしに投資を始めることができます。
そして、当ブログでは3つの理由から投資信託をおすすめしています。
本記事を読んで、投資家デビューしようと思った方は、ぜひ始めてみましょう。
株(株式投資)と投資信託とは、そもそも何か?
株と投資信託とは、そもそも何かについて解説します。
株(株式投資)とは?
株とは、投資家が株式会社に投資して、その配当を得る投資方法です。
下の図をご覧ください。

例えば、株式会社A社に、投資家が投資するものとします。
A社の業績が良くなるなどして、株価が上昇すれば、投資家の儲け。
反対に、A社の業績が悪くなるなど、株価が下落すれば、投資家は損します。
投資信託とは?
投資信託のイメージについて、下の図をご覧ください。

投資信託とは、投資家の代わりに「信託会社」という株式投資を行う会社が、株式会社に投資を行うことです。
株と違い、投資家が複数いること。矢印が一つ増えて、信託会社が登場していることに気づきましたでしょうか。
信託会社は、投資のイメージが一致している投資家の代表的な存在。
「信託会社が投資家の代わりに、投資してあげるよ」という話です。
例えば、
- 投資家が信託会社に100億円預ける(信託する)
- 信託会社が預かった100億円を運用する
- 日経平均株価と連動するような運用を目指す
- 運用した結果を投資家に「分配金」として配当する
といったことが投資家と信託会社の間で行われます。
※「どうやって、日経平均株価と連動するような運用をするの?」と思った人は鋭いです。
それは、信託会社が「目論見書」といって、運用方針をレポート化しているので投資家が判断することになっています。
「その方針なら問題ないね」と、投資家が信託会社を信用して、代わりに株式会社に投資してもらうのです。
株と投資信託のざっくりとした違い
株と投資信託のざっくりとした違いについて、まとめます。
- 株・・・投資家が株式会社に投資する
- 投資信託・・・信託会社が投資家の代わりに株式会社に投資する
株と投資信託の資産運用上の違い
株と投資信託を、投資家が実際に資産運用するとなると、具体的にどのような違いがあるのかについて解説します。
<株と投資信託の資産運用上の違い>
項目 | 株式投資 | 投資信託 |
---|---|---|
投資方法 | 投資家⇒株式会社 | 信託会社⇒株式会社 |
手数料 | 取引手数料(売買時) | 購入/換金手数料、信託報酬 |
リスク | 倒産リスク | 繰上償還(運用中止)リスク |
購入資金 | 会社によって異なる | 100円から1円単位 |
受け取れるお金 | 株価 × 保有株数 + 配当 | 評価額 / 10000 × 保有口数 + 分配金 |
株主優待 | あり | なし |
※表は、スクロールできます。
上の図を見ていただくと、株と投資信託では6つの違いがあることがわかると思います。
- 投資方法
- 手数料
- リスク
- 購入資金
- 利益の還元
- 株主優待
それぞれ順番に説明しますね。
その1:投資方法
株と投資信託の最も大きな違いは、投資方法です。
- 株・・・投資家が株式会社に投資する
- 投資信託・・・信託会社が投資家の代わりに株式会社に投資する
という違いがあります。
その2:手数料
株と投資信託では、手数料の形態が異なります。
- 株・・・取引手数料(買うときと、売るときそれぞれ)
⇒10万円につき、売買時に500円 - 投資信託・・・購入/換金手数料、信託報酬
⇒商品によって異なる。無料の場合も多い。
株と投資信託でそれぞれ呼び方は違いますが、買うときと売るときで手数料がかかるのは共通です。
株と投資信託で異なるのは、投資信託の信託報酬。
投資信託は、投資家と株式会社の間に、信託会社がいるので、信託報酬という名の手数料が余分にかかるイメージです。
信託報酬については、別の記事でまとめています。もし、よかったら見てくださいね。
その3:リスク
■株と投資信託に共通するリスク
どちらも、元本割れのリスクがあります。
後述しますが、余裕資金で投資しましょう。
■株の場合のリスク
株には、株式会社の倒産リスクがあります。

言い換えると、株券が、ただの紙くず(0円)になるリスクです。
■投資信託の場合のリスク

対して、投資信託には、繰上償還(くりあげしょうかん)というリスクがあります。
繰上償還は、信託会社が投資家から集めたお金の運用をやめてしまうことです。
投資家が、「この信託会社は信用ならん!」と言って大量に売却すれば、信託会社は運用に使えるお金がなくなるので、運用をやめてしまうということは起こり得ます。
が、倒産よりは可能性は低いです。
繰上償還りすくについては、別の記事でまとめています。もしよかったら見てくださいね。
その4:購入資金
■株の購入資金
株の購入資金は、投資する株式会社によって異なり、購入しなければならない最低の株数が決められています。
例えば、最低でも1,000株購入する決まりがあり、1株あたりの値段が100円である会社に投資すると、1,000株×100円=10万円が必要。
近年では「単元未満株」といって1株から購入できる制度もできましたが、手数料が割高なので、株を始めるなら通常通りのルールで買うほうが良いです。
■投資信託の場合
投資信託の場合は、100円から1円単位で購入できます。
1円単位で金額を指定できるので、細かい運用をするのに向いています。
<運用の例>
- 1万円~3万円を毎月、積み立てて投資する
- 10万円~100万円を一括で購入する
その5:受け取れるお金
■株の場合
受け取れるお金 = 株価 × 保有株数 + 配当
株価は、一株あたりの値段。保有株数は、何株持っているか?です。
一株あたりの値段に、保有株数をかけると、今すぐ売却したときに受け取れるお金が分かります。
配当とは、会社の決算月(ほとんど3月)に、株主に還元されるお金のことです。
(注1・2)
(注1)決算月の月末まで株を持っていることが条件。
(注2)株主優待のみ、配当のみ、両方ある場合があり、会社によって配当の形態は異なります。
■投資信託の場合
受け取れるお金 =(評価額 / 10000) × 保有口数 + 分配金
評価額とは、1万口あたりの値段で、価格変動のベースとなる金額です。
したがって、評価額を10,000で割って、保有口数をかけると、今すぐ売却したときに受け取れるお金が分かります。
分配金は、投資信託の決算日に還元されるお金ですが、複雑かつ、もらえるお金は少ないので本記事では説明を省略します。
(※分配金についての説明記事は作成中)
株と同様、分配金を受け取るには、決算日まで保有していることが条件です。
その6:株主優待
■株の場合
全てではありませんが、株には株主優待があります。
例えば、クオカードや自社製品などが、決算日などに株主に還元されます。
※株主優待は、改悪(悪い方向に変更)されること、廃止されることも多々あります。
■投資信託の場合
投資信託は、「信託会社が投資家の代わりに投資する」という形態上、投資家は株主優待を受けることができません。
※信託会社が代わりに、株主優待を受けますが、ネコババすることはありません。
きちんと、投資信託の価格に反映されます。
株と投資信託、必ず余裕資金の範囲内で【最重要】

株と投資信託、どちらも必ず余裕資金の範囲内で、投資するようにしてください。
株だから、投資信託だからリスクがないわけではなく、どちらにも、元本割れのリスクがあります。
「将来に向けて貯めていたお金を全部使う」といったことは、論外です。
投資した額が最悪ゼロになる可能性もある前提で、投資しましょう。
投資信託をおすすめする3つの理由
株と投資信託の違いをふまえると、投資信託の方がおすすめです。
投資信託がおすすめの理由は、3つあります。
購入資金が100円以上1円単位
購入資金が100円以上1円単位であることは、最大のメリットです。
株であれば、最低限購入する必要のある株数が、壁になる人も多いのではないでしょうか。
投資信託では、100円から始めることができ、1円単位で金額指定ができるので細かい運用が可能です。
※積立投資ではなく、10万・100万などを一括購入する場合は、このメリットは当てはまりません。
購入・換金手数料が無料のファンドも多い
株と投資信託の手数料について、おさらいします。
- 株・・・取引手数料(買うとき・売るとき)
⇒10万円につき、売買時に500円 - 投資信託・・・購入/換金手数料、信託報酬
一見すると、「投資信託は信託報酬が発生するので損」に見えるかもしれません。
しかし、投資信託は、優良なファンドであるほど、「購入/換金手数料」が無料であるものが多いです。
購入/換金手数料も支払うとなると、さすがに考え物ですが、信託報酬のみであれば大きなデメリットにはなりません。
※信託報酬は、年間0.1~1.0%程度、取られ続ける手数料です。
長期で運用する場合は、株よりも手数料の額は高いです。
経済指標と連動するタイプのファンドであれば、リスクは最小限
例えば日経平均株価など、経済指標と連動するタイプのファンドであれば、リスクは最小限に抑えることができます。
※「インデックスファンド」と言います。
インデックスファンドの値動きは、株式会社1社の値動きに比べると穏やかです。
日経平均株価が、0円になることや、下がるにしても限度がありますよね。
インデックスファンドの、経済指標と連動する方針そのものが、リスクを小さくしています。
補足:アクティブファンドには手を出すな
アクティブファンドとは、信託会社が儲かりそうな株式を予想して投資します。
インデックスファンドは、指標連動型なので、機械的な投資方法。
対して、アクティブファンドは信託会社の主観なので、人手が必要な上に不確実。
インデックスファンドの手数料(信託報酬)が、1%以下。対してアクティブファンドは1%以上です。
アクティブファンドは
- 人が予想するので不確実
- 手数料が高い
ので、手を出さない。
と、覚えておきましょう。
株と投資信託の違いのまとめ
株と投資信託の違いについて、まとめます。
<そもそも、株と投資信託とは?>
- 株・・・投資家が株式会社に投資する
- 投資信託・・・信託会社が投資家の代わりに株式会社に投資する
<資産運用していくうえでの違い>
項目 | 株式投資 | 投資信託 |
---|---|---|
投資方法 | 投資家⇒株式会社 | 信託会社⇒株式会社 |
手数料 | 取引手数料(売買時) | 購入/換金手数料、信託報酬 |
リスク | 倒産リスク | 繰上償還(運用中止)リスク |
購入資金 | 会社によって異なる | 100円から1円単位 |
受け取れるお金 | 株価 × 保有株数 + 配当 | 評価額 / 10000 × 保有口数 + 分配金 |
株主優待 | あり | なし |
管理人は、下記3つの理由から、始めるなら投資信託だと思っていまし、実際にインデックスファンド投資を始めました。
>>管理人がインデックスファンド投資を始めた話:「つみたてNISAでインデックスファンド投資を始めました」
投資信託を始めようと思った方は、まだまだ覚えておきたいことはたくさんあります。
次に、ファンド(投資信託の商品)を選ぶポイントについての、記事も見てくださいね。
>>sbi証券の口座開設手順へ進む
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