登山を始めようとしている方が一番初めに感じる壁は、「装備は何をそろえればいいのかわからない」ということだと思います。
そこで、 大学の4年間、登山部だった管理人が、夏山登山に必要な装備と費用について、解説します。
ここまでの装備で、メーカー等によりますが、費用は、5万円~10万円となります。
なお、1泊以上することを考えている人に必要な装備は、さらに2つあります。
登山は、自然が相手なので、万全の装備で行くようにしてください。
※本音を言えば、一度にすべて揃えてほしいですが、予算等の都合もあると思うので、最低限必要な装備だけは必ずそろえてください。「徐々に揃えたい」というのは、「最悪なくてもいいけど、あったほうがいい」装備です。
夏山登山でマストな装備その1:登山靴
登山靴は、必ず購入してください。
普通のスニーカーだと、登山道では滑って危険です。
登山靴選びのポイント
登山靴選びのポイントは、防水性・足首の高さ・フィット感の3つです。
※靴は、フィット感が重要なので必ず登山用品店で試し履きして購入してください。
登山靴の足首の高さには
- ハイカット
- ミドルカット
- ローカット
の3種類がありますが、一番けが(特にねんざ)をしにくいのは、足首をしっかり固定するハイカット。
▼イメージ

ハイカットは、靴が重いし値段が高いので、下記の通り登山靴を選ぶといいです。
- 北アルプス・南アルプスの高山を登る方はハイカット
- 1,000~2,000Mの山を登る方はミドルカット
登山靴の費用
登山靴の費用は、
- ハイカットで15,000円~20,000円
- ミドルカットで10,000円~15,000円
が目安です。
おすすめのお店は、モンベル、THE NORTH FACE、コロンビアの3つ。
<モンベル>
- 近くのお店:モンベルの店舗情報
- ミドルカットでおすすめのシューズ:タイオガブーツ
- ハイカットでおすすめのシューズ:スノートレーニングシューズ
<THE NORTH FACE>
- 近くのお店を探す:THE NORTH FACEの店舗情報
- ミドルカットでおすすめのシューズ:シェイブドゥ ハイカー ミッド
- ハイカットでおすすめのシューズ:FUTURELIGHT
<コロンビア>
- 近くのお店を探す:コロンビアの店舗情報
- ミドルカットでおすすめのシューズ:セイバー4ミッド アウトドライ
夏山登山でマストな装備その2:ザック
次に必要となる装備は、ザックです。
「普通のリュックサックでも…」と思うかもしれませんが、体への負担が全く違うので登山用ザックで行くべきです。
ザックの選び方
登山用ザックの選び方は、容量です。
- 日帰り登山であれば、20L~30Lの容量
- 1泊以上は、30L~60Lの容量

あとは、財布やスマホ、地図などの小物を入れるポケットが多いほど便利です。
「登山用のザックを安く、1万円以内で買えるものを3つ紹介」という記事で、選び方のポイントについて詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてくださいね。
ザックの費用
ザックの費用は、
- 日帰り用:10,000円
- 一泊用:15,000円~20,000円
が目安です。
「登山用のザックを安く、1万円以内で買えるものを3つ紹介」という記事で、1万円以内で購入できるザックを紹介していますが、最もおすすめなのが、キャッスルロック25Lです。
夏山登山でマストな装備その3:レインウェア
レインウェアは登山中に雨が降ったときに、持っていないと全身が濡れて、体温が奪われていきます。
命にかかわるので、必ず常備してください。
また、防寒着の代わりにもなります。

レインウェアの選び方
登山用品店のもので、雨がしのげるものを選びましょう。(安物の雨がっぱは、防水ができないので意味がありません。)
「登山用のレインウェアを安く、1万円以内で買える商品を3つ紹介」という記事で、初めて登山する人向けのレインウェアを紹介しているので、ぜひ読んでください。
なお、レインウェアは、雨に濡れるたびに劣化するということを頭に入れていください。
年に10回以上かつ、3,000M前後の山に頻繁に登るのであれば、「ゴアテックス製」(雨にぬれても劣化しない)のものを買うようにしてくださいね。
レインウェアの費用
レインウェアの費用は、本格的なものであれば、10,000円~20,000円が目安です。ゴアテックス製であれば30,000円以上。
「登山用のレインウェアを安く、1万円以内で買える商品を3つ紹介」という記事で、1万円以内で買えるレインウェアを紹介していますが、最もおすすめなのがティゴラのレインコートの上下です。
登山用の防水スプレーとセットで、安全に登山しましょう。
夏山登山でマストな装備その4:防寒着
防寒着は、頂上に到着したときに寒いことが多いので必要です。
最悪、低体温症になるので、常備しましょう。
防寒着の選び方
登る山の標高に合わせてください。

市販のダウンジャケットでも、ザックに入るのであれば代用可能です。
※そのかわり、土や砂で汚れてしまうのと、雨が降った時に傷んでしまう点は、要注意です。
防寒着の費用
防寒着の費用は、
- 3,000M未満の標高の山の場合:10,000円~12,000円
- 3,000M以上の標高の山の場合:12,000円~16,000円
が目安です。
※20,000円以上する防寒着は、雪山シーズンが近いときに寸前に登るとき用です。
夏山登山でマストな装備その5:ヘッドライト
登山中に日が暮れて暗くなった時、明かりは一切ないのでヘッドライトが必要となります。

一泊するのであれば、なお必須!
懐中電灯を持ちながら歩くのは危険なので、頭につけられるヘッドランプは必要です。
「登山用のヘッドライトは必須!予備電池も含めて必ず持っていく」という記事で詳しく解説していますが、特にこだわりがなければ、3,000円以内の安いものでいいので、必ず持って行ってください。
ヘッドランプ>>PETZL(ペツル)のティキナ
夏山登山でマストな装備その6:アンダーウェア
アンダーウェア(肌着)は、汗を吸い取る役割があります。
普段スポーツする際に使うもので代用可能なのですが、登山中は汗の量が多いので、速乾性があることが条件となります。
登山用のアンダーウェアを買う場合の費用
上下ともに2,000円~3,000円程度です。
夏山登山でマストな装備その7:登山用靴下
登山用靴下は、あるのとないのとでは、快適さがまるで変わります。
具体的には、
- 汗をかくので、足元がジメジメする
- 登山靴と普通の靴下はフィットしない
という点から登山用の靴下を買うことをオススメします。
登山用靴下の選び方と費用
「夏山トレッキング用」と記載のある登山用靴下で、費用は1,000円~2,000円です。
夏山登山でマストな装備その8:地図
地図は、これから登る山の「山と高原地図」(昭文社)を買います。
「山と高原地図」には、地図のほかに、
- 水場
- 小屋の情報
- 歩行時間(コースタイム)
- テント泊が可能な場所
といった山の基本情報を全て網羅している優れものです。
登山用品店でも買えますし、本屋さんやAmazonでも買えます。
山と高原地図の定価は、1,100円(税込)でありそれほど高くありません。
行く山域の「山と高原地図」は必ず購入してください。
【補足】できることなら地形図も持っていく
なお、正確な位置を把握するという観点から、できることなら地形図も、持参したいところです。

読図をするという点では、「山と高原地図」はいろいろと書き込んであるので不便です。
YAMAPというアプリで、5枚までという上限がありますが無料入手できます。
夏山登山で1泊以上するのに必要な装備
夏山登山で1泊以上するのに必要な装備を紹介します。

日帰り登山しかしない人は不要です。ここは、読み飛ばしても大丈夫!
夏山登山で1泊以上するのに必要な装備その1:登山用マット
登山用マットは、サーマレストかつ最安値を選んでおけば、冬の時期の登山でない限りは問題ありません。

よほどの山でない限り、登山用マットであれば、性能面はさほど気にしなくて大丈夫です!
登山用マットについての記事>>登山のマットは何がおすすめ?サーマレストかつ、最安値!
夏山登山で1泊以上するのに必要な装備その2:寝袋(シュラフ)
車中泊用の寝袋を買うと、結構しんどい思いをします。
必ず、コンパクトかつ、-10℃程度は耐えることができるものを選んでください。
夏山登山に必要な装備と費用の合計
夏山登山に必要な費用の合計は、52,600円~90,600円です。
価格にバラツキがありますが、どの程度の山を登るかによりますのでご容赦ください。
<内訳>
- 登山靴:15,000円~23,000円
- ザック:10,000円~20,000円
- レインウェア:10,000円~20,000円
- 防寒着:10,000円~16,000円
- アンダーウェア(上下):4,000円~ 6,000円
- 登山用靴下:1,000円~ 2,000円
- ヘッドランプ:1,500円~ 2,500円
- 地図:1,100円
合計は、52,600円~90,600円です。
夏山登山に必要な装備と費用についてまとめ
夏山登山に必要な装備と、費用は次の通りです。

8つの中で、優先度はないの?
どれも、「必ずいずれはそろえる」という条件であれば・・・
登山靴=ザック=レインウェア=防寒具>ヘッドライト=地図>>>アンダーウェア=登山用靴下
が優先順位です。
繰り返しになりますが、必ずすべて買ってくださいね。
★おすすめのお店
<費用>
52,600円~90,600円
装備を揃えたら、次に初めて登る山を決めましょう。
コメント