本記事では、夏山登山の基礎知識を全部で16個紹介します。

登山の装備を揃えて登る山も決めたけど、登山中に気を付けるべきことがわからない
という方向けの記事です。
絶対に知っておきたい夏山の基礎知識15個を
- 登山前
- 登山中
- 登山中のトラブル
の3つにパートに分けて説明します。

覚えるの結構大変なので、ブクマするなり一つずつゆっくり覚えていってください!
登山の前日までにやっておくこと
夏山登山の前日までにやっておくことは5つです。
1.大切な人に、どこの山に何人で行くかを伝える
家族などの大切な人に、どこの山に何人で行くかを伝えるようにしてください。
万が一の事故が発生した場合に、大切な人が救助隊と連絡を取ることもあるので、少しでも的確な情報を伝えられるようにするためです。
※救助隊と登山者とのやり取りの途中で、携帯の電池が切れた場合を考えてください。連絡を取れるのは家族のみとなります。
2.登山計画書を作成する
登山計画書を作成し、登山ポストに投函してください。


登山口に、計画書がたいてい置いてあるので現地記入可能です。それか、「夏山登山の計画の立て方は3ポイント」の記事にあるテンプレートも使ってください!
登山ポストは、登山口に必ずあります。
登山計画書には、
- どこのルートを通るか
- 何時ごろ下山予定か
- 一緒に登る人の氏名や連絡先などの個人情報
を記してくださいね!
3.自分が登る山のルートについて最新情報を事前に調べる
自分が登る山のルートについて最新情報を事前に調べてください。
目的は、登山道が大雨等の理由で通行禁止になっていないか確認することです。
自分が利用する山の名前でネットで検索すれば、すぐにわかることなのでお願いします(´▽`*)。
4.前日は十分な休養をとる
登山の前日は十分な休養を取って体調を万全にしましょう。
登山は、1日4~5時間は歩くので、想像以上に体力を使います。
ナメてかかると途中で疲れて、歩けなくなるかもしれませんよ。
できることなら、1週間前に2~3回、軽めのジョギングをするとベストです。
5.余計な荷物は持って行かない
荷物を持ったまま歩き続ける必要があるので、余計な荷物があると体力の消耗が激しくなります。

<余計な荷物の例>
- 着替えの服(荷物が重くなるなら下着だけにする)
- カメラの三脚
- ポテトチップスの袋など、かさばる食糧
こだわりがある人は止めませんが、一眼レフカメラをぶら下げながら、歩くのは危ないです。
【関連記事】登山で歩けない原因は歩き方と荷物の2つにあり!小股と余計な荷物に注意
登山中の基礎知識
夏山登山中での知っておきたい知識は7つあります。
6.単独登山をしない
単独登山とは、一人で山を登ることです。
単独登山は、経験の有無にかかわらずやめてください。

地元の観光客がいるような山ならまだしも、一泊するようなガチ登山はNGです!
- 何があっても自分だけで対処できますか?
体調が悪くなったりケガした場合・・・
- 手当や救助の要請が一人で全てできますか?
道に迷った場合・・・
- 道の間違いに途中で気づけますか?
- 複数人で目印(後述)を確認した方が安全ではないですか?
単独登山の危険を説いた記事:「登山者はこうして遭難する~山岳遭難事例から学ぶ安全対策~」
7.木や岩にある赤い目印に沿って道を進む
木や岩にある赤い目印に沿って道を進んでください。
※黄色や青色、ピンク色の場合もありますが、同様です。
イメージはこんな感じです。

このような目印があれば、正しいルートであることを示しています。
逆に言えば、
- 今いるところを誰も歩いてない
- しばらく目印を見ていない場合
は、道を間違えたことを疑ってください。
安全に引き返せるようなら、引き返します。
8.日焼け止めクリームを忘れない
登山に日焼け止めクリームは必須です。
登山の日焼けは、シャレにならないレベルで、男性でも日焼け止めクリームは必須です。
- 基本的には朝から夕方まで1日中歩く
- 木かげなどがなく、直射日光の山も多い
- 1,000m, 2,000mと標高が高くなるにつれて紫外線の量も増える
忘れると、まじめに皮ふが真っ赤になります。
「よくわからん(*´Д`)」という人は、小学校の運動会の後とか、一日中に外にいた時に、真っ赤に日焼けしたのを思い出してみてください。
9.水分とカロリーを多すぎるくらい持っていく
登山で、水分とカロリーは多すぎるくらい持っていきましょう。
▼一泊する場合の目安(日帰りでも、上4つくらいは持っていってね。)

水分とカロリー(行動食)を摂取できなくなれば、体力不足となり、最悪の場合は行動できなくなります。
行動時間にもよりますが、
- 道中の水の有無にかかわらず、水は最低2L
- 行動食は、菓子パン2~3袋/日
は最低限、必要な量です。
【関連記事】登山の行動食(昼食)はどうする?高カロリーで量を多めにするのがポイント
10.体調と相談しながら30分~1時間に1回、休憩をとる
30分~1時間に1回、休憩をとるようにしてください。
その際に、水分と行動食を口にしてください。
ほとんどの山では、1時間も歩けば、休憩できそうな場所が1か所はあります。
11.小股を意識して歩く
大股だと、体への負担が大きくなるので小股を意識して歩きます。

疲れているときほど、大股になりがちなので注意が必要です。
【関連記事】登山で歩けない原因は歩き方と荷物の2つにあり!小股と余計な荷物に注意
12.下り道は体を少し斜め向きにする
下り道はザックを背負っていることもあり、体が前に持って行かれるます。
少しだけ斜め向きにすれば滑りにくいですし、楽に下ることができます。
登山中のトラブル発生時の対応方法
夏山登山中に発生する主なトラブルは
- 遭難(あまり考えたくないけど・・・)
- 大雨
- 落雷
- クマに遭遇
の4つがあります。
13.遭難時は無理に行動しない
遭難(そうなん)とは、自力下山ができない状態のことを指します。
※よく、「遭難=道迷い」と勘違いされますが違います。
遭難した場合の鉄則は次の通りです。
無理に動き回らない
焦ると心理的に歩き回りたくなりますが、焦りから滑落(かつらく)やけがをする危険が高まります。
道迷い、ケガで動けない場合は、
- 電波の通じる場所で警察に連絡する
- 大声を出して助けを求める
というのが正しい対処です。
14.大雨には、レインウェアを着用
登山中に、突然大雨が降ることは、「よくある」前提で行動しましょう。

さっきまで、快晴だったのに突然大雨!
はしょっちゅうあります。
大雨によって、体が濡れてしまうと体温が奪われます。
ザックから、レインウェアを出して着用してください。
ザック用のカバーを持っている場合はザックに装着します。
大雨に備えて、レインウェアとザックカバーは、いつでも取り出せるところに入れておくのが基本です。
【関連記事】登山用のレインウェアを安くて軽く1万円以内で買える商品は、ティゴラ一択
15.落雷時は貴金属を外して木から離れる
雷が落ちてきたときに、絶対にやってはいけないのが、木に近づくこと。
正しい対処は、次の通りです。
- 貴金属を外して
- 木から離れる
- 山小屋が近くにあれば、直ちに避難
繰り返しますが、木の近くに逃げると、側撃雷(そくげきらい)といって木から人体に雷が直撃するので大変危険です。
側撃雷に関する詳細:日本大気電気学会「雷から命を守るための心得」(外部サイトへ移動)
※そもそもの話になりますが、登山前に天気予報を確認して落雷が予報されていないかを確認しましょう。
16.クマに遭遇したらゆっくり後ずさり
クマに遭遇してしまった場合、走って逃げるのだけは絶対NGです。
ゆっくり後ずさりしてください。
クマは、臆病な動物なので基本的には襲われません。
絶対にやってはいけないのが
- 走って逃げたり
- 木を掴む仕草を見せること
で、クマがびっくりして逆に襲われやすくなります。
登山で覚えておきたい知識16か条のまとめ
夏山登山の基礎知識16か条を知り、安全に登山を楽しみましょう。
<基礎知識16か条>
- 大切な人に、どこの山に何人で行くかを伝える
- 登山計画書を作成する
- 自分が登る山のルートについて最新情報を事前に調べる
- 前日は十分な休養をとる
- 余計な荷物は持って行かない
- 単独登山をしない
- 木や岩にある赤い目印に沿って道を進む
- 日焼け止めクリームを忘れない
- 水分とカロリーを多すぎるくらい持っていく
- 体調と相談しながら30分~1時間に1回、休憩をとる
- 小股を意識して歩く
- 下り道は体を少し斜め向きにする
- 遭難時は無理に行動しない
- 大雨には、レインウェアを着用
- 落雷時は貴金属を外して木から離れる
- クマに遭遇したらゆっくり後ずさり
基本的な知識を身に付けて、安全に登山しましょう!
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