クリティカルパスとは、日数がかかって作業が終わらないと全体が遅れる部分のこと。クリティカル(Critical)の文字通り、遅れたら「致命的で極めて重要な」作業です。
システム開発・プロジェクトマネジメントの分野で出てくるお話です。
作業A→作業B→作業C→作業D→作業Eの5つがあったとします。
B→Cがいちばん時間かかるかつ、終わらないとEを始めることができないなら、B→Cはクリティカルパスです。
クリティカルパスが出題されたら、すべてのルートを足し算して、一番日数がかかる部分を答えればOKです。
クリティカルパスは、日数がかかり全体の遅れにかかわる重要な作業
クリティカルパスは、日数がかかり全体の遅れにかかわる重要な作業。
よく、アローダイアグラムという作業の全体の流れ図みたいなやつで、クリティカルパスを表現します。
アローダイアグラムは、作業の全体の流れ図と所要時間を書いたやつ
それじゃあ、アローダイアグラムって?
こんなやつです。
アロー(arrow)は、「矢印」。ダイアグラム(diagram)は、「図」を表します。直訳すると「矢印図」となるわけで、ある意味そのままの図です。
そこに所要時間を書いて、「全体の作業はこれだけあって、それぞれの作業にはこれだけ時間がかかるよ!」というのを、わかるようにします。
アローダイアグラムで、一番時間がかかる流れがクリティカルパス
アローダイアグラムで、一番時間がかかる流れがクリティカルパスです。
上の図だと
- 作業A→作業B→作業C→作業E
- 作業A→作業D→作業E
の2つの流れがあります。
作業A→作業B→作業C→作業Eの所要日数は、3+3+2+5=13日、作業A→作業D→作業Eの所要日数は、3+4+5=12日。
作業A→作業B→作業C→作業Eのほうが多く日数がかかります。
作業A→作業D→作業Eは、作業Dが1日遅れてもなんとかなる(1日だけなら全体が遅れない)けど、作業A→作業B→作業C→作業Eのどこかで遅れが発生すると、それがそのまま全体の遅れにつながります。
全体の遅れにつながる致命的で重要な「作業A→作業B→作業C→作業E」がクリティカルパスです。
基本情報技術者試験でのクリティカルパスの出題例
基本情報技術者試験でのクリティカルパスの出題例を2つほど。
「クリティカルパスの意味」というよりは、「アローダイアグラムのどこ?」と聞かれることが多いです。
素直に、すべてのルートを足し算して、一番日数がかかる部分がそれです。
実際の業務でもクリティカルパスは意識する
余談ですが、クリティカルパスは、システム開発の実際の業務(スケジュール管理)について少し書きます。
まず、アローダイアグラムは・・・作らないです(笑)。ひよこSE(@PiyoOct)の今いるプロジェクトだけかもだけど。
ただ、「10日くらいかかるこの作業、次にも響くし遅れたらやばそう」みたくて、「どれくらいの日数がかかって、その作業とさらに後ろは終わりそうなのか?」は常に意識しています。
スケジュール表をつくって開始日からかかる日数の線を引く
↓
作業ボリュームが大きいものや、終わらないと次にいけない部分をマーキング(強調)
↓
全体の残作業と最終的なゴールを見て、つじつまが合うようにスケジュールを確定
みたいな感じで、クリティカルパスの考え方をもとにスケジュールが作られることはよくあります。
ガチガチにアローダイアグラムを作らないだけであって・・・。
絶対に終わらせないといけないタスクと日数は、意識しながら作業することは求められます!
まとめ
クリティカルパスときたら、遅れたら「致命的な」作業です。
日数がかかるし、その作業が終わらないと、全体が遅れる重要な部分です。
ガチガチにやるかは別として。
「どれくらいの日数がかかって、終わりそうなのか?(後ろの作業は大丈夫か?)」とか、「全体の遅れは発生しないのか?」は、実際のお仕事でもよくチェックされると思ってくださいまし(-_-;)。
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